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2019-09-26

わたしは中学生くらいからずっと髪を長くしていました。前髪も長くして、365日おでこを出したポニーテール。高校生のときに少し短くしたこともあったけれど、だいたいすぐに長い髪が恋しくなり、気づけばまたポニーテールに……。気が向けば、束ねずにおろしてみたり、編み込みをしてみたり。なんだかんだいって、長い髪はわたしにとって楽ちんだったのだと思います。

29歳でアトピーを発症したとき、ちょうどずっと長かった髪を短くした直後でした。それまで一つにまとめていることが多かったので、顔や首に髪が触れることがなかったのが、急に顔まわりや首筋につねに髪の毛が触れているようになりました。だんだんまぶたがかゆくなり、首のうしろがかゆくなり……、そこからわたしの地獄が静かに始まったいきました。いま思い出してもゾッとするようなアトピー生活の幕開けです。

アトピーがひどくなり、髪を切ってしまったことを強く後悔しました。髪を切ったりなんてしなければアトピーにならなかったかもしれない、とさえ思っていました。そこからは髪型を気にする余裕なんてまるでなくなり、ただ髪が顔に触れないようにしたくて伸びるままにしていました。ようやくまた髪をひとまとめにできるようになったときにはほんとうにホッとしたものです。とはいえ、それでアトピーがよくなるわけではまったくないのですが……。

完治してからも、わたしはなかなか髪を短くする勇気がもてませんでした。髪を短くした直後にアトピーを発症したことがトラウマになり、またアトピーの症状が出るのではないかとこわくてしかたなかったのです。

でも、完治して5年ほどたったころ、思い切って髪を切ることにしました。そのころには、もう髪を切っても大丈夫、という確信を持てるまでになっていました。でも一番はじめはこわかったので、万が一のときにもそれほど伸びるまで時間がかからないように、控えめのショートヘアに。顔や首に髪がふれても大丈夫とわかってからはベリーショートにして、いまもずっとショートヘアのままです。1ヶ月半に一度カットしに美容院に行きますが、美容院でシャンプーをしてもらい、大きな鏡の前で髪を切ってもらうような日がまた来るなんて、アトピーで苦しんでいたときには想像すらできませんでした。

元気じゃないと、おしゃれだってできないし、ヘアスタイルのことなんて考えることもできません。それは、とくに女性にとってはとてもとてもつらいこと……。いま、まさにそのような苦しい日々を送っている方もいらっしゃるかもしれません。いまはつらいですが、きっときっときれいな肌になって、おしゃれを楽しめる日が来ます! どうかそれを信じて、気持ちをラクにもっていてください。それがむずかしいことは百も承知です。それでも、どうかそうしていてください。自分をこれ以上苦しめないこと。それが一番大切だと思うのです。

だいじょうぶ、だいじょうぶ、だいじょうぶ。

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